【伝説のスタフィーシリーズ】海と空をつなぐマリンアクション

ゲームシリーズ
© 2008 任天堂 All Rights Reserved.

本記事では「伝説のスタフィー」シリーズの魅力を、世界観・キャラクター・アクション性・やりこみ要素・物語性の観点から詳しく紹介しています。海と空がつながる独自の舞台や個性的な仲間たち、初心者でも遊びやすい操作性、豊富な収集と変身要素、作品を超えて続くドラマ性など、シリーズ全体の魅力をまとめています。

シリーズの概要

シリーズの概要
© 2004 任天堂 All Rights Reserved.

「伝説のスタフィー」シリーズは、テンカイの王子スタフィーが海や空、異世界を冒険する2Dマリンアクションゲームです。水中での滑らかな操作感とスピンアタックを中心としたシンプルで心地よいアクションが特徴で、初心者でも遊びやすい作りになっています。物語はオーグラとの戦いを軸に、妹スタピーの登場、アミー王国の危機、宇宙海賊との対決へとスケールを広げ、仲間との絆や家族愛が温かく描かれます。個性的なキャラクターの掛け合い、乗り物や変身、お宝集めなどの豊富なやりこみ要素も魅力で、シリーズを通して世界が大きく広がりながらも、親しみやすい雰囲気を保った作品となっています。

シリーズの魅力

海と空がつながるユニークな世界観

海と空がつながるユニークな世界観
© 2003 任天堂 All Rights Reserved.

「伝説のスタフィー」シリーズのもっとも大きな魅力は、海と空が自然につながる独特の世界観にあります。スタフィーが暮らすテンカイは雲海に囲まれた空の王国で、そこから海へ落ちることが冒険の始まりになるという導入が、どの作品でも物語の出発点として機能しています。毎回“落下の理由”が少しずつ変化し、それぞれの作品に新鮮な流れを生み出しているところが興味深い点です。海の世界にはサンゴ礁や深海、氷の海、海底神殿、洞窟、クジラの体内など、作品ごとに異なる環境が広がり、それらはただの背景ではなく、水流や浮力、海流といった水中ならではの特性がアクションに直結するように設計されています。そのため、世界観とゲーム性が密接に結びつき、プレイヤーは自然な没入感の中で冒険を進めることができます。また登場する生き物や住民も多彩で、イルカの家族や霧の町の住人、職人肌のペンギン、もぐらのエンジニアなど、地域ごとに異なる文化が描かれている点も世界に深みを与えています。シリーズを重ねるごとに舞台は広がり、アミー王国やランパ星など海の範囲を超えた場所へも旅立つようになりますが、常にテンカイと海を中心とした構造が保たれているため、シリーズ全体で一つの大きな物語としてまとまりを感じられます。優しく温かみのある世界観は、遊ぶたびに安心感を与えてくれる大きな魅力となっており、スタフィーシリーズを象徴する要素だと言えます。

キャラクター同士の関係が生むドラマと笑い

キャラクター同士の関係が生むドラマと笑い
© 2006 任天堂 All Rights Reserved.

シリーズを支えているのは、個性豊かなキャラクターたちです。主人公のスタフィーは王子でありながら少しドジで、泣き虫な一面を持ちながらも、誰かのために力を尽くす優しさと強さを併せ持っています。そのギャップがプレイヤーの共感を誘い、応援したくなるキャラクターへと成長させています。相棒のキョロスケは強気で口が悪く、しばしばスタフィーをこき使うのですが、家族思いで弟妹を守るために働き続けている背景があり、シリーズを重ねるほど彼の人間味が際立っていきます。2作目以降でその事情が明らかになり、ただのギャグキャラではなく、強がりと優しさが同居する魅力的な存在として描かれます。3作目で登場するスタピーは、明るく行動力があり、スタフィーとは違った頼もしさを持つキャラクターです。兄妹が協力しながら事件に立ち向かう姿は微笑ましく、シリーズに新たな活気をもたらしています。また、脇を固めるキャラクターも忘れられない存在ばかりです。テンカイの家族、ラブリーやニャンジャ兄弟、もぐらの職人、アミー王国の人々、ランパ星の仲間たちなど、それぞれが世界をにぎやかにし、作品ごとに深みのある物語を生み出しています。敵側にもドラマがあり、オーグラは悪役でありながら悲しみや迷いを抱えており、最終的に自らの意志で世界を救おうとする展開はシリーズ屈指の感動シーンとして知られています。このように、キャラクター同士の関係性が連続して描かれることで、物語はより立体的になり、プレイヤーはゲームを超えたドラマとしてシリーズを楽しむことができます。

だれでも遊びやすく、やりこむほど奥深いアクション

だれでも遊びやすく、やりこむほど奥深いアクション
© 2002 任天堂 All Rights Reserved.

スタフィーシリーズは、誰でも遊びやすい操作性と、慣れてくるほど深みが増すアクション性のバランスに優れています。中心となるスピンアタックは、敵を倒すだけでなく、ギミックの作動、水流の突破、水面からのジャンプなど多彩な用途があり、この技ひとつで幅広い動きを実現できる点が魅力です。水中アクションは特に評価が高く、水の抵抗感や滑らかな慣性が心地よく、泳ぐだけでも爽快感を味わえるように設計されています。地上アクションもシリーズを追うごとに発展し、ダッシュジャンプやムササビジャンプ、りゅうせいアタック、スタピーのハイハイなど、新しい操作が加わることで攻略の幅が広がります。難易度は全体的に優しめですが、ステージギミックが巧妙で、理解が深まるほどスムーズに進められる構造になっているため、子どもだけでなく大人でも十分に遊び応えを感じられます。また携帯機向けのデザインとして、こまめにセーブができたり、中断セーブがあったりと、短時間でも遊びやすい工夫が徹底されています。さらに作品ごとに新アクションが追加されることも特徴で、4作目のスピルや5作目のランパの変身はシリーズに新しい遊び心を加え、ステージの攻略法をより多様にしています。シンプルに遊べて奥深いという絶妙なバランスこそ、スタフィーシリーズのアクションが長く愛されている理由のひとつです。

乗り物・変身・お宝集めが生むやりこみ要素

乗り物・変身・お宝集めが生むやりこみ要素
© 2003 任天堂 All Rights Reserved.

本シリーズは、物語をクリアするだけでも充分に楽しいのですが、実はその先に広がる“やり込み要素”が非常に充実しています。1作目に登場するお宝探しから始まり、2作目や3作目では2周目専用のルートや難易度が追加され、プレイヤーの探求心を刺激する構成になっています。乗り物ステージはシリーズの中でも特に人気が高く、気球、スケボン、竜のリューン、着ぐるみ系の乗り物など、作品ごとに異なる乗り物が登場し、操作方法が大きく変わるミニゲーム的なステージを楽しめます。これによりゲームの流れにメリハリが生まれ、飽きることなく進められる点が魅力です。さらに収集要素として、しんじゅで購入するグッズ、写真やずかん、ボス再戦、裏ボス、4作目のアンサーズカードや5作目の変身コンテンツなど、コンプリートを目指してじっくり遊べる仕組みが多数用意されています。特に真エンディングに関連する収集要素は、プレイヤーの達成感を強く刺激し、物語の理解も深まる構造になっています。5作目ではランパの変身能力を活かした特別なアクションが多く登場し、複数の形態を使い分けながら攻略する楽しさが強調されています。シリーズ全体に共通しているのは、「クリア後が本番」と言ってもよいほどの遊び応えがあるという点で、長く遊びたいプレイヤーにとって理想的な構造を備えた作品となっています。

家族愛と友情でつながる、シリーズをまたぐ物語

家族愛と友情でつながる、シリーズをまたぐ物語
© 2004 任天堂 All Rights Reserved.

スタフィーシリーズは、可愛らしい見た目とは裏腹に、作品同士がしっかりとつながった長編ストーリーが展開されることも大きな魅力です。1〜3作目はオーグラとの対決を軸に、封印、脱出、黒幕の出現、そして救済へとつながる感情豊かな物語が描かれています。特に3作目でオーグラがイーブルに反旗を翻し、自分の意志で世界を救うために立ち向かう場面は、シリーズ屈指の名シーンであり、敵キャラにもしっかりとした人生があることを感じさせてくれます。テンカイの家族関係は常に物語の中心にあり、スタフィーとスタピーの兄妹の絆、パパスタとママスタの存在、キョロスケの家族への想いなど、温かいテーマが全体に流れています。4作目では恋と誤解、5作目では友情と裏切り、家族を守る責任など、作品ごとに異なるテーマが加わりながらも、“誰かを想う気持ち”を軸に物語が展開されます。各作品は単体でも楽しめますが、シリーズを順番に楽しむことで登場人物の成長がより鮮明に見え、テンカイと海の世界が一つの壮大なファンタジーとして立体的に感じられるようになります。戦いがあっても暗すぎないトーンが保たれ、プレイヤーに優しい物語世界が広がっていることも魅力です。

シリーズの一覧

伝説のスタフィー

伝説のスタフィー
© 2002 任天堂 All Rights Reserved.
伝説のスタフィー|ゲームボーイアドバンス (GBA)|任天堂|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
任天堂より2002年9月6日にゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売されたアクションゲーム。可愛らしいキャラクターが売りのマリンアクションシリーズ第1作。シンプルな「スピンアタック」と限られたアクションで多彩なステージを進む。1周目は直…

シリーズ1作目『伝説のスタフィー』は、2002年9月6日にゲームボーイアドバンス向けに発売された2Dアクションゲームです。音楽には『メタルギア ゴーストバベル』を担当したまつたにようこ、『ボンバーマンランド』を手がけた岩本守弘が参加しており、ポップさの中に印象的なメロディが光るサウンドが特徴です。

伝説のスタフィー
© 2002 任天堂 All Rights Reserved.

物語の舞台は、空に浮かぶ王国「テンカイ」。テンカイの王子スタフィーは、運搬中のツボを海に落としてしまい、それがきっかけで大嵐が発生、空から海へ真っ逆さまに落ちてしまいます。そこで彼を助けてくれるのが、海の長老ロブじいさんです。プレイヤーはスタフィーを操作し、テンカイに帰るために海の世界を旅しながら、ツボから復活してしまった大ボス・オーグラと対決していきます。

ゲームは横視点のアクションで、水中と地上で操作感がガラリと変わるのが特徴です。スタフィーの代表的なアクションが回転攻撃「スピンアタック」で、これを使って敵を倒したり、スイッチを押したり、ギミックを動かしたりと、攻撃兼移動技として大活躍します。物語を1周クリアしたあとには、お宝探しをメインとした2周目があり、全部で45個のお宝を集めると真のエンディングを見ることができます。1周目で行けなかった場所に再挑戦したり、封印ブロックを壊せるようになったりと、2周目ならではの探索要素が用意されています。

伝説のスタフィー
© 2002 任天堂 All Rights Reserved.

ステージは、ロブじいさんの洞窟から始まり、サンゴが広がる「サンゴショウ」、巨大なクジラの体内「ザショウクジラ」、凍りついた「氷の海」、暗く深い「ふかい海」、沈没船や海底神殿、そらの海、そしてテンカイへと続いていきます。各ステージには、ボス戦が用意されており、巻貝のボンボーン、トゲだらけのバンキロス、暗闇で光をまとって戦うブランタン、海賊タコのボクトパス、スタフィーの分身のようなドッペル、そして黒幕オーグラなど、個性的な敵たちが待ち構えています。ボスごとに戦い方が工夫されていて、暗闇の中で光を頼りに戦ったり、トゲを削いでから攻撃したりと、ギミック性の強いバトルが多いのが特徴です。

伝説のスタフィー
© 2002 任天堂 All Rights Reserved.

味のあるサブキャラクターもたくさん登場します。スタフィーの旅に半ば強引に付き合うことになるハマグリのキョロスケは、口は悪いものの、ボス戦や仕掛けのヒントを教えてくれる相棒的存在です。ライフ回復とセーブを担当するマーメイド、気球を貸してくれるメカニじいさん、スピンアタックのレベルアップを授けるゲコじい、もぐらタンクを用意してくれるモーグ、イルカのドルフィーと妹たちなど、海の住人たちとの出会いが物語を彩ります。

ゲーム中には「ずかん」や「しゃしん」といったおまけ要素もあり、倒した敵や出会った仲間の情報を集めて眺める楽しみも用意されています。シリーズの基本となる「やさしい操作で、海の世界を気持ちよく泳ぎまわるアクション」と「ほんわかしたキャラクターたちによる冒険ストーリー」は、この第1作でしっかりと形になっています。

伝説のスタフィー2

伝説のスタフィー2
© 2003 任天堂 All Rights Reserved.
伝説のスタフィー2|ゲームボーイアドバンス (GBA)|任天堂|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
任天堂より2003年9月5日にゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売されたアクションゲーム。『伝説のスタフィー』シリーズ第2弾。危険地帯を軽快にジャンプして進める「だぶるじゃんぷ」、頭をまっさかさまにして攻撃する「りゅうせいあたっく」、…

『伝説のスタフィー2』は、2003年9月5日にゲームボーイアドバンスで発売された続編です。前作の雰囲気やキャラクターはそのままに、アクションや仕掛けがボリュームアップしています。テンカイの王子スタフィーが再びワルモノたちと戦うという大きな流れは変わりませんが、今回は前作のラスボス・オーグラの「子どもたち」であるプチオーグラが物語の中心となります。

前作でツボに封印されたオーグラは、自分の力だけでは脱出できないと悟り、ツボの中で10人の子どもを生み出します。プチオーグラたちは、ツボの口から外に出ると嵐を起こしてツボを転がし、ついに父オーグラを解放してしまいます。自由になったオーグラはテンカイに現れ、スタフィーの母・ママスタをさらい、スタフィーたちは再び冒険の旅に出ることになります。

伝説のスタフィー2
© 2003 任天堂 All Rights Reserved.

ゲームシステムは前作をベースにしつつ、より遊びやすく改良されています。スタフィーのライフはハート型の「元気」で表現され、ダメージを受けると減っていきます。各ステージに散らばった「しんじゅ」を集めることでライフ回復ができ、集めたしんじゅは画面右下のトータルに蓄積していきます。しんじゅはただの回復アイテムではなく、「ラブリーのおみせ」でグッズや写真を買うための通貨としても使えます。

セーブは、ステージ中にいるマーメイドに触れることで行う方式を継承しつつ、スタートボタンで一時中断できる「中断セーブ」も用意されているため、携帯機らしく短い時間でも遊び進めやすくなっています。また、ステージ構成も大きく変化しており、「ロブのどうくつ」「はじまりの海」といったエリアが、1-1、1-2、1-3…といった短いステージの集まりとして構成されています。これにより、テンポよく進行でき、プレイヤーが迷いにくい作りになっています。

伝説のスタフィー2
© 2003 任天堂 All Rights Reserved.

クリア後には前作同様の「2周目」が用意されており、お宝探しがメインのやり込みモードになります。2周目では、仕掛けがすでに解かれていてゴールまで短時間で進める一方、敵やトゲなどのトラップが大幅に増え、難易度がぐっと上がります。1周目では行けなかったルートや2周目専用ステージもあり、「乗り物」の進化版を使えるようになるなど、遊びごたえのある構成です。

アクション面では、スピンアタックがストーリーの進行に合わせて3段階へと成長し、水流に逆らって進んだり水面から飛び出したりと、移動と攻撃を兼ねる万能技としてよりパワーアップしています。地上では「だっっしゅ」や「しゃがみすべり」、「だぶるじゃんぷ」や「ムササビじゃんぷ」、「りゅうせいアタック」などの新アクションが追加され、ステージギミックと組み合わせたアクロバティックなプレイが求められます。ステージごとに用意された「乗り物ステージ」では、気球「ききゅう」「ききゅう改」、ボード型の「スケボン」「スケボン改」、ドラゴン型の「リューン」「リューン改」、コアラの着ぐるみやヤンキー着ぐるみなど、ユニークなのり物や装備が登場し、操作感が大きく変わるのも特徴です。

伝説のスタフィー2
© 2003 任天堂 All Rights Reserved.

物語面では、プチオーグラ10兄弟が各ステージのボスとして立ちはだかります。それぞれ性格も言動も見た目も違い、「はじまりの海」で家具を吹き飛ばす2ごう、「カメカメだいち」でカメールの子を不良にしてしまう3ごう、氷の世界で炎と氷の顔を使い分ける4ごう、恋愛に暴走する5ごう、見栄っ張りな6ごう、爆弾好きの7ごう、テンカイを襲う8ごう、泣き虫の9ごう、海賊団を率いる長男10ごうなど、それぞれが事件を起こし、スタフィーたちがそれを解決していきます。プチオーグラたちは悪党でありながらもどこか憎めないキャラクターで、親であるオーグラとの関係性も描かれています。

仲間キャラクターも前作以上に増え、再登場組も含めて世界がぐっと広がっています。キョロスケはスタフィーの自称親分として旅に同行し、ハデヒラリへの片思いや、貧しい家庭で弟妹を養っている事情など、人間くさい一面がより深く描かれます。ラブリーの経営する「ラブリーのおみせ」では、しんじゅを使ってスタフィーの衣装やアクセサリーを購入でき、完全なおまけ要素として着せ替えが楽しめます。メカニじいさん、ガガンモ、クリオレたち、ニャンジャ、コンビー、レッシーとその娘サブァコ、忍者のマンボウ姉妹オギョン&オギャンなど、多彩なキャラクターが登場し、ステージごとの小さなドラマが積み重なっていきます。

全体として『スタフィー2』は、「やさしい難易度ながら、世界とキャラクターの広がりで長く遊べる」作品に仕上がっています。前作以上に「死」の描写が抑えられ、倒した敵も後で再登場したり、ボスも再戦できたりするなど、ゲーム全体の雰囲気は明るくコミカルに保たれています。

伝説のスタフィー3

伝説のスタフィー3
© 2004 任天堂 All Rights Reserved.
伝説のスタフィー3|ゲームボーイアドバンス (GBA)|任天堂|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
任天堂より2004年8月5日にゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売されたアクションゲーム。雲の上の王国テンカイに再び暗雲が立ちこめ、封印されていたオーグラが雷により解き放たれてしまう。王の命を受けたスタフィーと相棒キョロスケは追跡に出…

シリーズ第3作『伝説のスタフィー3』は、2004年8月5日にゲームボーイアドバンスで発売された作品です。最大の特徴は、新たな主人公としてスタフィーの妹・スタピーが正式に登場し、兄妹で協力しながら冒険を進めるスタイルになっている点です。従来と同じくテンカイの王子スタフィーが下界に降りてワルモノと戦う物語ですが、スタピーがキーパーソンとなり、家族の物語がさらに強く描かれます。

テンカイでは、前作までの活躍によってオーグラがツボに封印され、しばしの平和が訪れていました。しかしある日、再びテンカイを嵐が襲い、謎の声とともに稲光がツボを直撃します。砕け散るツボ、逃げ出すオーグラ。パパスタはスタフィーとキョロスケに追撃を命じますが、ふたりは動揺して腰が引けてしまいます。そこで現れるのが、テンカイのおてんば王女スタピーです。「ワルモノはやっつけに行かないと」とあっさり兄とキョロスケをテンカイから突き落とし、3人の新たな旅が始まります。

伝説のスタフィー3
© 2004 任天堂 All Rights Reserved.

ゲームは前作までのサイドビューアクションを継承しつつ、「スタフィー」と「スタピー」を使い分ける形になりました。スタフィーはシリーズおなじみのスピンアタックを中心に、強力なLv2、Lv3やりゅうせいアタック、改良版のりゅうせいアタック改などを扱える、パワータイプのキャラクターです。一方スタピーは、ハイハイ(匍匐前進)や、狭い隙間を進む動きなど、スタフィーにはないアクションが得意で、特定のステージやギミックでは彼女でなければ進めない場面も多くあります。兄は「平和ボケ」で戦い方を忘れてしまっていますが、旅の途中で仲間たちから技を教わり直していきます。

物語は、オーグラだけでなく、そのさらに背後にいる存在「イーブル」の存在へと広がっていきます。イーブルはオーグラを生み出し、これまでの事件を影から操っていた真の黒幕で、星ひとつ壊せるほどの力を持っているとされています。終盤では、オーグラ自身がイーブルに利用されていたことが明かされ、最終的にはスタフィーたちの姿に心を動かされてイーブルに反旗を翻し、自らも命を落とすほどの犠牲を払ってイーブル撃破に協力します。これにより、シリーズを通じて宿敵だったオーグラの意外な一面と、ドラマチックな結末が描かれます。

伝説のスタフィー3
© 2004 任天堂 All Rights Reserved.

ゲーム内容としては、シリーズのアクションの集大成ともいえる構成です。従来のスピンアタックや二段ジャンプ、ムササビじゃんぷに加え、りゅうせいアタック改などの新技が登場します。ステージ構成もバラエティ豊かで、霧の町ではカンテラばぁとマッドピエロのトラップに翻弄され、氷山では巨大な「カチワリさま」と、かき氷作りに励むペンギンたち「カキッペ」のエピソードが描かれます。ジャングルではエチギョヤが再登場し、ミジンゴウたちと宝探しを企んでいたり、ボーボー火山ではアマエンビがカニ鍋事件を引き起こしたりと、各地の事件を解決しながら進んでいきます。

『2』からの再登場キャラクターも多く、ガガンモ、ジョージロー、クリオレたち、チュータとオオタルイカ、ナマズドン&マナズーコ、ヒラオ&ヒラリン、カンニンオヤコ、ウキッズ、ラブリー、ラブラブ、ラブリン、サブァコなど、おなじみの顔ぶれが再び登場します。キョロスケの弟・妹たちも本格的に姿を見せ、貧しいながらも兄弟で支え合う家庭の様子が描かれます。キョロスケの父・キョロゾウの存在や、残された借金の話など、彼のバックボーンにも踏み込んでいるのが印象的です。

伝説のスタフィー3
© 2004 任天堂 All Rights Reserved.

さらに、本作では『ワリオ』シリーズからワリオがゲスト登場し、りゅうせいアタック改を教えてくれるイベントも用意されています。宝探しが好きでがめつい性格など、キョロスケと似た部分が多いキャラとして描かれ、会話シーンでもそれをネタにした掛け合いが行われます。

エンディング後には、エビルクリスタを42個集める2周目要素もあり、隠されたクリスタルを探しながら、より難しいステージに挑戦することができます。兄妹ふたりの関係性、オーグラの過去と最期、イーブルとの決戦など、シリーズの大きな区切りとなるドラマが詰まった作品です。

伝説のスタフィー4

伝説のスタフィー4
© 2006 任天堂 All Rights Reserved.
駿河屋 -伝説のスタフィー4(ニンテンドーDS)
海の平和を守るため、テンカイの王子スタフィーが大活躍するアクションゲーム、『伝説のスタフィー』シリーズ。多彩なアクションや乗り物などを駆使して、海の荒くれ者をやっつけていくのだ!

『伝説のスタフィー4』は、2006年4月13日にニンテンドーDS向けに発売されたシリーズ第4作です。ハードがDSになったことで、2画面やタッチスクリーンを活かした新要素も加わっていますが、基本的な遊び方は『スタフィー2』をベースとした面クリア型アクションになっています。

今作の舞台は、テンカイから離れた「アミー王国」。ある日、テンカイの入り口でキョロスケが倒れている女の子を見つけます。彼女の名は「マテル」。アミー王国は「モナムールストーン」という秘宝の力で守られていましたが、何者かにそれを盗まれてしまい、国中が大混乱に陥っていました。マテルは助けを求めてテンカイまでたどりつき、スタフィー、スタピー、キョロスケの3人はアミー王国を救うための旅に出ることになります。

伝説のスタフィー4
© 2006 任天堂 All Rights Reserved.

ゲームシステム面では、いくつか大きな変化があります。まずライフ制が「元気ポイント制」に変わり、最大5だったハートが数値表示に。初期値は50で、ショップやステージに隠された「コンペイトウ」を集めることで最大値が10ずつ増え、最大240まで伸びます。敵によって受けるダメージも1~10前後と幅があり、数字で分かりやすく管理できるようになりました。ダメージは従来どおり「しんじゅ」やマーメイド、さらには新要素のスキル「スピル」で回復できます。

各ステージの奥には「ワープじぞう」が配置され、スタート地点付近にいる「ワープじぞう王」のもとへワープする出口として機能します。従来のようにゴールまで歩いていく構造ではなく、入口から入り、奥でワープ像に触れて脱出するスタイルになっています。ボス撃破後や2周目で宝箱・アンサーズカードを手に入れたあとも、このワープでステージから抜け出します。

ステージ間をつなぐ特殊エリアが「あいのいずみ」です。ここは上方向への強制スクロールステージで、タッチスクリーンを使って薔薇に乗ったスタフィーを動かします。敵は出現せず、トゲや壁に当たらないように進むことで大量のしんじゅを獲得できます。タッチ操作が苦手でも、成功・失敗にかかわらず次のステージには進める設計になっており、あくまでボーナスステージとして位置づけられています。

伝説のスタフィー4
© 2006 任天堂 All Rights Reserved.

大きな新要素が「スピル」と呼ばれる必殺技です。物語の途中で4人の賢者から1つずつ技を教わり、敵を倒したり赤いしんじゅを集めたりしてSPゲージを最大まで貯めると発動できます。
スタフィー・スタピー共通で使える「モナムーヒール」は、一定時間少しずつ元気が回復していく技です。「まじかるコイン」はコインを回し、星で止まればしんじゅが20個降り、裏で止まるとダメージを与える物体が降ってくるというギャンブル性のあるスキルです。スタピー専用の「テンカイバリア」は一定時間あらゆるダメージを無効化し、スタフィー専用の「ぱわふるスピン」はキョロスケを抱えたままスピンアタックを行い、この技で敵を倒すと必ずしんじゅに変わるという、友情パワーを感じさせる技になっています。

登場キャラクターもアミー王国の住人が多数登場します。アミー城のメイド・マテルは、スタフィーのことを勇者だと信じており、彼に救いを求めます。アミー王国のコラル王子は彼女の婚約者で、真エンディングではマテルと結婚式を挙げます。スタピーはこの王子に初恋し、スタフィーはマテルに一目惚れして猛烈に頑張るという、恋愛要素も絡んだ物語になっています。

アミー王国の各シティをつなぐ存在として登場する妖精「ラブウィズミー」は、マッチョなエビのような姿で、何につけても「ラブ」を連呼し、スタピーやキョロスケを困惑させます。ワープじぞう1号から9号まで、それぞれ見た目や設定の違う地蔵たちや、その王様であるワープじぞう王も、世界観のユニークさを支える存在です。

伝説のスタフィー4
© 2006 任天堂 All Rights Reserved.

敵側の中心にいるのが、ウミヘビのような姿をした魔女「デジール」です。彼女はアミー王国の宝「モナムールストーン」を盗み、その力を使って世界中のワルモノを強化し、アミー王国に送り込んでいました。目的はコラル王子の心を独り占めすることで、そのためなら国ひとつを滅ぼすことすらいとわない危険な存在です。真の姿を現すと巨大な顔と手だけの姿になり、美しくなった自分の顔に絶対の自信を持ちますが、その顔こそが弱点でもあります。最後には顔をすべて破壊され、元の小さなヘビの姿に戻り、醜く滅びていくことを受け入れられず力を失っていきます。

ボスキャラクターも多彩で、デジールに憧れたフクロウの王「オウルン王」、分身の術を使うボンボーン、貯金好きなカニのチョキング、変身魔法を得意とする悪魔アクレイマ、フグ型のフグッシュ、芸者風のシャチ「ゲイシャチ」、じゅうたんに乗ったラクダ「アーシィ」、マッドサイエンティスト風のラビアーティーなど、ステージごとに個性的なボスが登場します。

ラブリーやサブァコ、ジョージロー、ヤリイカさんといったシリーズおなじみの面々も、アミー王国への旅行や応援という形で登場し、これまでの作品とのつながりも感じられる一作です。
また、2周目にはとびらまじんたちが現れ、ナゾナゾや条件提示で新しいルートを解放する要素もあり、36枚全ての「アンサーズカード」を集めなければたどり着けない扉も用意されています。悪役デジールの本体に挑む真のエンディングは、こうしたやり込み要素をクリアした先に待っています。

伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団

伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団
© 2008 任天堂 All Rights Reserved.
駿河屋 -伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団(ニンテンドーDS)
空の上の王国に住むスタフィーは、悪者に狙われた男の子を追いかけて、海へと落っこちてしまった!「スピンアタック」、「だっっしゅ」、「だぶるじゃんぷ」・・いろいろなアクションでさまざまな仕掛けのあるステージをスタフィーと冒険する横スクロールアク...

シリーズ第5作『伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団』は、2008年7月10日にニンテンドーDS向けに発売されたアクションゲームで、日本版に続いて北米版 “The Legendary Starfy” もリリースされた作品です。スタフィーの基本的な操作感はそのままに、宇宙から来た仲間との合体変身や、2人協力プレイなど、新しい要素が多数追加されています。

物語は、スタフィーたちがいつものようにテンカイで平和な日々を過ごしているところから始まります。ある日、空からひとりの男の子が落ちてきます。そこへ、その少年を追う3人組のワルモノが現れ、少年を狙います。スタフィーは少年を助けますが、逃げていく3人を追いかけるうちに、海へと落ちてしまいます。

伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団
© 2008 任天堂 All Rights Reserved.

この少年が、ランパ星という別の惑星の王子「ランパ」です。うさぎのような姿で宇宙服を着た彼の種族は、変身能力を持っており、ランパはその力を利用しようとする宇宙海賊「ダイール」に狙われていました。逃走中に撃ち落とされたランパはテンカイに墜落し、記憶を失いますが、スタフィーたちと冒険する中で、宇宙船のカケラを集め、自分の記憶と使命を取り戻していきます。

ゲームのメインモードは「ぼうけんをする」という一人用モードで、シリーズ伝統のステージクリア型アクションが楽しめます。協力プレイ用の「二人協力プレイ」では、2人目のプレイヤーがスタピーを操作し、特定のエリアを2人で一緒に攻略することもできます。ワイヤレス通信だけでなくダウンロードプレイにも対応しており、ソフト1本でも協力プレイができます。

伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団
© 2008 任天堂 All Rights Reserved.

今作の大きな特徴が、ランパの変身能力を利用した「変身アクション」です。ランパはさまざまなキャラクターのような姿に変身し、スタフィーと合体することで「ドランパ」「キューゴマ」「コケコー」「レイシィ」といった形態に変わります。変身形態ごとに異なる能力を発揮し、ステージのギミックを突破したり、ボス戦で活躍したりします。これまでの「乗り物」や「着ぐるみ」に近い役割ですが、物語上、ランパという新キャラクターの能力と直結しているのがポイントです。

ゲーム内には、「ミニゲーム」モードも用意されており、1人から最大4人まで対戦可能なミニゲームを5種類収録しています。また「きせかえ」では、冒険中に入手・購入したグッズを使ってスタフィーやスタピーを着せ替えでき、「ずかん」では敵をフィギュアとして鑑賞することができるなど、やり込み要素も充実しています。

伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団
© 2008 任天堂 All Rights Reserved.

登場キャラクターは、シリーズからの続投組と新顔が混ざり合っています。スタフィーはいつも通りテンカイの王子として活躍し、スタピーは本編ではテンカイで留守番ですが、協力プレイではプレイアブルキャラクターとして登場します。キョロスケは今回も相棒として登場し、橙色の二枚貝の姿でスタフィーたちをサポートします。

ランパのほか、テンカイの兵士たち、ランパ星の兵士たち、ロブじいさん、マーメイド、ヤドカリタ、ナマズドンとマナズーコ、クリオレたち、ニャンジャとニャンゾー、ラブリーやハデヒラリ、ゴマチーやゴマキュー、シダじいさんなど、多数のキャラクターが登場し、ステージごとに小さなエピソードを展開します。

伝説のスタフィー たいけつ!ダイール海賊団
© 2008 任天堂 All Rights Reserved.

敵側の中心人物は、ワニのような姿をした宇宙海賊団の首領「ダイール」です。彼はより強大な力を求め、ランパ星人の変身能力を狙ってランパ星を襲撃し、多くのランパ星人の力を吸収した状態で登場します。スタフィーたちがランパ星に到着した時点ではすでにパワーアップを終えており、終盤ではさらにランパを強引に吸収して巨大な竜のような姿になり、最終決戦に立ちはだかります。しかし、ランパを取り戻そうとするスタフィーたちの奮闘と、ジャン・ケン・ポンの想定外の裏切りによって計画が崩れ、自ら放った隕石攻撃が跳ね返されて倒されることになります。

道中のボスもバリエーション豊かです。巨大イカは最初のボスとしてランパをさらい、変身能力とスピンアタックを駆使して戦う相手です。温泉を舞台にした「おんせんガメ」、氷ステージの「ペンギル」、ジャン、ケン、ポンの3人組はそれぞれのステージで個別に戦い、エリア7では3人揃ってじゃんけん勝負を仕掛けてきます。エリアごとにボスのギミックが大きく変わり、変身アクションと組み合わせた攻略が楽しめます。

クリア後にはテンカイを舞台にした隠しステージが現れ、ここではスタピーを操作してボンボーンと再戦できます。さらに、ボスラッシュとエリア10をすべてクリアした先には、裏ボス「マスター・ロブ」が待ち構えています。大量の弾をばらまいたり、一撃でやられてしまうような必殺技を繰り出してくる、シリーズ屈指の強敵として用意されています。

まとめ

まとめ
© 2002 任天堂 All Rights Reserved.

「伝説のスタフィー」シリーズは、海と空がつながる独自の世界観と、温かく親しみやすいキャラクターたちが織りなす物語が魅力のアクションゲームです。スタフィーやスタピー、キョロスケを中心とした冒険は、サンゴ礁や深海、異国の王国、さらには宇宙にまで広がり、作品を追うごとに世界が大きくスケールしていきます。水中アクションの心地よさとシンプルな操作は初心者にも遊びやすく、乗り物ステージや変身、宝集め、真エンディングなどの豊富なやり込み要素が長く楽しめる奥深さを生み出しています。また、オーグラとの因縁や家族・仲間との絆を描いたストーリーは、子どもだけでなく大人にも心に残る温かさがあります。シリーズ全体を通じて、やさしさと冒険心に満ちた世界で、多彩なキャラクターとの出会いと成長を楽しめることこそ、スタフィーシリーズの最大の魅力です。

伝説のスタフィーシリーズの一覧

ゲーム一覧|伝説のスタフィー|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
【ゲーム一覧】から「伝説のスタフィー」の文字が含まれるゲームタイトルを紹介しています。ピコピコ大百科は今まで販売されたテレビゲームソフトのデータベース(ゲームカタログ)です。レトロゲームから最新ゲームまで任天堂、セガ、ソニーなどのゲーム機で...
タイトルとURLをコピーしました