この記事では、ハドソンが展開したハドソンセレクションシリーズについて、その成り立ちや考え方、収録された代表的な作品の特徴を分かりやすく解説しています。名作を現代向けにリメイクすることで生まれた魅力や、懐かしさと新しさを両立させた工夫、手に取りやすい価格設定など、シリーズ全体に共通するポイントを整理し、どのような価値を持つ企画だったのかを紹介しています。
シリーズの概要

ハドソンセレクションシリーズは、ハドソンが過去に発売してきた名作ゲームを、現代の家庭用ゲーム機向けに作り直して提供するリメイク企画です。「お手頃価格」「シンプル」「原点回帰」を基本の考え方とし、複雑になりすぎない遊びやすさと、当時のゲームが持っていた分かりやすい面白さを大切にしています。グラフィックは3D化されるなど見た目は新しくなっていますが、操作方法やゲームの目的は大きく変えず、初めて遊ぶ人でも理解しやすい構成になっています。また、ファミコン時代のCMや音楽など、懐かしさを感じられる要素が収録されている作品もあり、単なる復刻にとどまらない工夫が施されています。かつて遊んだ世代には懐かしく、初めて触れる世代には新鮮に感じられる点が特徴で、世代を超えて楽しめるシリーズとして展開されました。
シリーズの魅力
原点の面白さを大切にした遊びやすさ

ハドソンセレクションシリーズの大きな魅力の一つは、昔のゲームが持っていた「原点の面白さ」を丁寧に残している点です。各作品はグラフィックを3Dにするなど現代的な表現に作り直されていますが、遊びの中心となる仕組みは大きく変えられていません。敵をかわしながら金塊を集める、ひたすら撃って壊す爽快感を味わう、シンプルな操作でキャラクターを動かすといった基本的な楽しさが、どのタイトルにも共通して息づいています。そのため、複雑な操作や難しいルールを覚えなくても、ゲームの流れを理解しやすく、すぐに遊び始められる作りになっています。これは、初めて触れる人にとっても安心できる要素であり、同時に昔遊んだことがある人にとっては、当時の感覚を思い出しやすい構成でもあります。新しい要素を足すことよりも、もともとの良さを整理して磨き直す姿勢が、シリーズ全体に一貫して感じられます。
世代をつなぐ懐かしさと新鮮さ

このシリーズのもう一つの魅力は、懐かしさと新鮮さが同時に味わえる点です。昔のゲームを知っている世代にとっては、登場キャラクターや音楽、ルールそのものが記憶と結びつき、自然と当時の思い出がよみがえります。一方で、グラフィックが新しくなり、遊びやすく整えられていることで、初めて触れる人には新しいゲームとして映ります。さらに、ファミコン時代のCMや音楽といったおまけ要素が収録されている作品もあり、ゲーム本編だけでなく、その時代の雰囲気まで体験できる点が特徴です。こうした作りは、単なる復刻ではなく、ゲーム文化そのものを伝える役割も果たしています。親子や家族で同じ作品を遊んだときに、世代の違いによって感じ方が変わるのも、このシリーズならではの面白さだと言えます。
手に取りやすい価格と遊びの広がり

ハドソンセレクションシリーズは、価格を抑えて提供されている点も見逃せない魅力です。各タイトルが手頃な価格に設定されていることで、気軽に購入しやすく、複数の作品を試しやすくなっています。また、内容面でも単にクリアを目指すだけで終わらない工夫が多く見られます。スコアを競うモードや時間制限のある遊び方、条件を満たすことで解放されるオマケ要素などが用意されており、同じゲームでも何度も違った目標を持って遊べる構成です。こうした要素によって、短時間でも楽しめる一方、やり込もうと思えば長く遊び続けることもできます。価格と内容のバランスが取れているからこそ、昔の名作を「もう一度遊ぶ」だけでなく、「今の生活の中で遊び続ける」ゲームとして成り立っている点が、シリーズ全体の価値を高めています。
シリーズの一覧
ハドソンセレクション Vol.1 キュービック ロードランナー

「キュービック ロードランナー」は、アクションパズルとして有名な「ロードランナー」をリメイクした作品です。元になった「ロードランナー」は、プレイヤーが“ランナー”を操作し、追いかけてくるロボットの動きを読みながら、ステージ内にある金塊をすべて集めることを目指すゲームとして知られています。ロボットに追い詰められないように立ち回るだけでなく、銃で地面に穴を掘り、そこに敵を落として時間を稼いだり、穴を埋めて通路を作り直したりと、単なる反射神経だけではない工夫が求められるのがポイントです。安全な道を選んで逃げるだけではなく、あえて危険な場所で相手の動きを誘導するような考え方も必要になり、パズルらしい面白さが残っています。

このリメイク版では、元々は横から見た2Dの見た目だったものが、3Dグラフィックに変化しています。ただし、ゲームの中心にある「追われながら金塊を回収する」「穴を掘って状況を動かす」という核になる遊びは保たれています。見た目が立体になったことで、同じ仕組みでも印象が変わり、昔の作品を知っている人にとっては“見慣れたルールの新しい姿”として映りやすい作りです。
ボリューム面では、ノーマルステージが60面用意されおり、元の作品が持っていた「たっぷり遊べる量」を意識した作りになっています。さらにエディットモードも搭載されており、自分でステージを作る遊び方ができる点が追加要素となっています。用意された面を攻略するだけでなく、仕掛けを考えて形にする方向へ遊びが広がるため、長く遊び続けやすい構成です。

また、ファミコン時代のCMやゲーム音楽が収録されるなど、懐かしさを感じられる“おまけ”も用意されています。リメイクが「新しく作り直す」だけで終わらず、当時の雰囲気や記憶に触れられる要素を入れている点が、シリーズのねらいである「懐かしさ」と相性が良い部分です。
ゲームソフト
ゲームキューブ版(GC版)

プレイステーション2版(PS2版)


ハドソンセレクション Vol.2 スターソルジャー

「スターソルジャー」は、当時のゲームイベントや大会の盛り上がりと結びついて語られることが多いシューティングゲームです。とくに「全国キャラバンファミコン大会」で大きなブームになったヒット作として紹介されており、速い連射と高得点を狙う熱さが印象に残りやすい作品だと分かります。名前を聞くと高橋名人の存在を思い出す人が多い、という語られ方自体が、当時の空気を強く背負ったタイトルであることを示しています。

ゲームキューブ版では3Dグラフィックになっていますが、作品の核として「障害物を壊しながら進む爽快感」を大切にしているとされています。シューティングの面白さを、ただ敵弾を避け続ける方向に寄せるのではなく、「撃つ」「壊す」という分かりやすい気持ちよさに重点を置く考え方が読み取れます。さらに“デライラ”や“ラサロ”など、敵キャラクターも元の印象を保ったまま登場するとされ、昔の要素をそのまま持ち込みながら新しい表現で見せる構成になっています。
得点システムにも力が入っており、撃墜速度ボーナスや、敵機の編隊をまとめて倒すことによるボーナス、ラザロに関する条件付きのボーナスなど、スコアを伸ばすためのルールが複数用意されていることが説明されています。シューティングは「クリアできれば終わり」になりやすい一方で、得点システムが緻密だと、同じステージでも狙い方を変えて何度も遊べるようになります。この作品は大会の文化とも結びついていたため、スコアを競う仕組みを強める方向性はシリーズ化の中でも重要だったと考えられます。

遊び方としては、2人で協力して遊べる要素が用意されており、“アシスト連射システム”という仕組みが紹介されています。親子でも楽しめる要素として触れられていることから、難しさをただ上げるのではなく、複数人で支え合いながらプレイできる方向へ広げている点が特徴です。
モード面では、全10ステージのノーマルモードだけでなく、当時大きな話題になった「キャラバンモード」も収録されています。2分間や5分間といった時間制限の中でスコアを追い込む遊び方は、短い時間でも熱中しやすく、何度も挑戦する動機になりやすい形式です。ゲームキューブ版でもこのモードが用意されていることで、昔の盛り上がり方を、家庭用の環境に持ち込む狙いが見えてきます。
ゲームソフト
ゲームキューブ版(GC版)

プレイステーション2版(PS2版)


ハドソンセレクション Vol.3 PC原人

「PC原人」は、1989年にPCエンジンで発売されたアクションゲームを元にしたタイトルです。物語の目的としては、悪の大王「キングタマゴドンIII世」にさらわれた「プリンセス・ドラゴン」を助け出し、恐竜王国に平和を取り戻すことです。主人公の見た目や動きがコミカルであることが作品の大きな魅力で、重い雰囲気よりも、動かしていて楽しいアクションに重点があるタイプのゲームです。

主人公「PC原人」の得意技は、硬い頭蓋骨を使った“頭突き”です。武器や道具に頼るのではなく、自分の体を使った分かりやすい攻撃が中心に据えられている点が、この作品らしさです。さらに、ステージ中に登場する“原始肉”を食べることで2段階のパワーアップができ、成長の仕組みもシンプルで理解しやすい作りになっています。強くなる条件がはっきりしていると、攻略の計画が立てやすく、繰り返し遊ぶ時にも判断がしやすくなります。

アクションの幅としては、崖を登る時に手を使わず噛み付いて登るなど、見た目にも個性がある動きが特徴です。こうした動作は、難しさのためというより「キャラクターの面白さ」を前に出すための工夫に見えます。シリーズの方針にある「シンプル」「原点回帰」という言葉と重ねると、複雑な操作や細かい設定を増やすより、キャラクターの特徴がそのまま遊びの魅力になる作りを大切にしているように感じられます。
リメイク版のおまけとして、当時の懐かしいCMムービーが収録されています。作品そのものだけでなく、当時の広告や雰囲気まで含めて“時代ごと持ってくる”要素があることで、単なる復刻とは違う楽しみが生まれます。
ゲームソフト
ゲームキューブ版(GC版)

プレイステーション2版(PS2版)


ハドソンセレクション Vol.4 高橋名人の冒険島

「高橋名人の冒険島」は、ファミコンが盛り上がっていた時代に、多くの子どもたちを夢中にさせた「高橋名人」を主人公にした横スクロールアクションです。物語は、さらわれた恋人「ティナ」を助けるために、高橋名人がスケートボードに乗って冒険島を進んでいきます。単に走ってジャンプするだけでなく、スケートボードという移動の特徴があることで、スピード感のある進行が作品の印象を作っています。

この作品は、アーケードゲームの「ワンダーボーイ」をベースにしており、ゲーム性もそれに近いとされています。つまり、アクションゲームとしての基本的な手触りや構造が、当時の人気作とつながっていることが分かります。そのうえで、アレンジ版では新しい要素が追加されており、たとえば出現したフルーツをどれだけ集められたかを競う「フルーツ獲得率」や、ミスをせずにどこまで進めるかを試す「チャレンジゲーム」などが搭載されています。クリアを目指す以外の目標が用意されることで、同じステージでも違う遊び方が生まれ、挑戦の幅が広がります。
さらに条件を満たすことでオマケメニューが増える仕掛けもあり、フルーツを90%以上集めたうえで、ハドソンのシンボルキャラクター「ハチ助」を獲得すると、追加のメニューが開きます。そのオマケとして、連射力測定器「シュウォッチ」やCMムービーを見られるようになります。ここでも、ゲームの外側にあった当時の文化――連射を測る遊びや、CMの記憶――を、作品の中に持ち込む工夫が見られます。

また、「3Dになってリニューアル」のキャッチコピー通り、見た目が現代的に作り直されています。けれども中心となる目的は、ティナの救出に向けて各ワールドを進み、最後に待つボスと戦うという分かりやすい流れです。基本の遊び方を崩さず、追加モードやオマケで遊びの層を厚くしていくのが、アレンジ版の特徴だと言えます。
ゲームソフト
ゲームキューブ版(GC版)

プレイステーション2版(PS2版)


まとめ

ハドソンセレクションシリーズは、ハドソンが長年にわたって築いてきたゲームの歴史を、現代の遊びやすさと結び付けて再提示したリメイク企画です。「お手頃価格」「シンプル」「原点回帰」という方針のもと、グラフィックや演出は新しくしながらも、操作性やゲームの目的といった根本部分は変えず、誰でも理解しやすい内容に整えられています。そのため、かつて遊んだ世代には当時の記憶を思い出させ、初めて触れる世代には新鮮な体験を提供する作品群となりました。また、CM映像や音楽といった懐かしい要素を収録することで、ゲームそのものだけでなく、その時代の雰囲気まで楽しめる点も特徴です。複数のハードに展開されたことや、やり込み要素を備えた構成によって、短時間でも長時間でも遊べる幅を持ち、名作を今の環境で再び価値あるものとして届けたシリーズだと言えます。
ハドソンセレクションシリーズの一覧





















