【ウエルカムハウスシリーズ】コミカルなトラップが主役の3Dアドベンチャー

ゲームシリーズ
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

ガストから発売された「ウエルカムハウス」シリーズは、屋敷に仕掛けられた数多くのトラップに引っかかりながら進んでいく、少し変わったアドベンチャーゲームです。シリアスな脱出ではなく、失敗そのものを楽しむ作りが特徴で、見ているだけでも笑ってしまうような演出が多く用意されています。本記事では、シリーズ第1作と第2作について、内容や特徴を整理しながら紹介していきます。

シリーズの概要

シリーズの概要
© 1997 イマジニア All Rights Reserved.

ウエルカムハウスシリーズは、ガストから発売されたコメディ色の強いアドベンチャーゲームです。物語の舞台は、いたずら好きでお金持ちな叔父が住む大きな屋敷で、主人公は招待されたにもかかわらず屋敷の中に閉じ込められてしまいます。プレイヤーは屋敷を探索し、仕掛けられた数多くのトラップや謎を乗り越えながら脱出を目指します。本シリーズの特徴は、トラップに引っかかってもゲームオーバーにならず、失敗そのものが笑いとして演出されている点です。主人公は転んだり押しつぶされたりと大げさなリアクションを見せ、そのたびにコミカルな演出が加わります。操作方法やキャラクターの動きにも独特な癖があり、リアルさよりも面白さを重視した作りになっています。また、ジャズブルース調を中心とした音楽や、レコードやラジオによる音楽演出も印象的です。真剣な脱出よりも、屋敷で起こるドタバタ劇を楽しむことを目的とした、他にはない個性を持つシリーズです。

シリーズの魅力

失敗すること自体が楽しいゲーム体験

失敗すること自体が楽しいゲーム体験
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

ウエルカムハウスシリーズの最大の魅力は、「失敗」がそのまま楽しさにつながっている点です。多くのゲームでは、トラップに引っかかったり操作を間違えたりすると、ゲームオーバーになったりやり直しを強いられたりします。しかし本シリーズでは、トラップに引っかかること自体が見せ場として用意されています。床で滑って転んだり、仕掛けに挟まれて痛がったり、体が押しつぶされて平らになったりと、どれも大げさでコミカルな演出が施されています。そのたびに響く笑い声の演出もあり、プレイヤーは「失敗してしまった」と感じるよりも、「次はどんな反応をするのだろう」と期待しながら行動するようになります。しかも、どれだけ派手にトラップに引っかかってもゲームが進まなくなることはありません。この安心感があるからこそ、プレイヤーは慎重になりすぎず、気軽に屋敷の中を探索できます。成功だけを目指すのではなく、あえて危なそうな行動を選んでみたくなるという点は、他の脱出ゲームにはあまり見られない特徴です。ウエルカムハウスシリーズは、失敗を否定せず、むしろ笑いに変えることで、ゲームを最後まで気楽に楽しめる作品になっています。

独特な操作と世界観が生むコメディ性

独特な操作と世界観が生むコメディ性
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

このシリーズでは、操作方法やキャラクターの動きにも独特の味があります。3Dのアドベンチャーゲームでありながら、移動はマス目ごとに区切られており、方向転換も直角にしかできません。主人公の走り方も現実的とは言えず、どこかぎこちない印象を受けます。しかし、こうした点は欠点というよりも、作品全体のコメディ性を強める要素として機能しています。スムーズでリアルな動きではなく、少し間の抜けた動作だからこそ、トラップに引っかかったときのリアクションがより面白く感じられます。また、屋敷という閉ざされた空間の中で、次々と予想外の仕掛けが登場する構成も、アニメのようなドタバタ感を生み出しています。特に続編では叔父との追いかけっこが加わり、単なる脱出だけでなく、追われる緊張感と笑いが同時に味わえる展開になっています。リアルさや快適さよりも、「見て楽しい」「動かして面白い」ことを重視した作りは、シリーズ全体の個性として強く印象に残ります。この独特な操作感と世界観の組み合わせが、ウエルカムハウスシリーズならではの笑える雰囲気を支えています。

音楽と演出による印象深い雰囲気作り

音楽と演出による印象深い雰囲気作り
© 1997 イマジニア All Rights Reserved.

ウエルカムハウスシリーズは、音楽や音の演出も大きな魅力の一つです。第1作では使用されているBGMの数こそ少ないものの、屋敷の雰囲気に合ったジャズブルース調の曲が印象に残ります。さらに、レコードを集めてジュークボックスで有名曲を聴ける仕組みがあり、探索の途中で音楽を楽しむという遊びも用意されています。続編ではこの要素がさらに発展し、オリジナルBGMの曲数が増え、ラジオを使って場所ごとに音楽を切り替えられるようになりました。これにより、同じ屋敷を歩いていても、その時の気分や状況によって受ける印象が変わります。加えて、トラップに引っかかった際の効果音や笑い声など、音による演出も非常に分かりやすく、画面を見ているだけで状況が伝わる作りになっています。音楽と効果音が合わさることで、ウエルカムハウスの屋敷は単なる舞台装置ではなく、個性を持った空間として記憶に残ります。こうした音の工夫が、シリーズ全体に独特で忘れがたい雰囲気を与えています。

シリーズの一覧

ウェルカムハウス

ウェルカムハウス
© 1997 イマジニア All Rights Reserved.

「ウェルカムハウス」は、3Dで作られたコメディ色の強いアドベンチャーゲームです。舞台となるのは、お金持ちでいたずら好きな叔父が住む大きな屋敷です。主人公のキートンは、この屋敷に招待されて訪れますが、到着した直後に車が故障し、さらに屋敷の中に入った瞬間に閉じ込められてしまいます。

屋敷の中には、叔父が用意した数えきれないほどのトラップや仕掛けが待ち受けています。床にこぼれた油で滑って転んだり、窓から外に出ようとした瞬間に窓が落ちてきて指を挟んだり、壁に押しつぶされて平らになったりと、次々に予想外の出来事が起こります。これらのトラップに引っかかるたび、どこからか大げさな笑い声が聞こえてくる演出もあり、失敗がそのまま笑いにつながる作りになっています。

ウェルカムハウス
© 1997 イマジニア All Rights Reserved.

このゲームでは、トラップに引っかかってもゲームオーバーになることはありません。また、進めなくなってしまうこともないため、安心してさまざまな行動を試すことができます。普通のゲームでは避けたくなる失敗が、この作品では楽しみの一部として扱われています。

3Dアドベンチャーと聞くと自由に動き回れる印象がありますが、本作の操作はかなり独特です。方向転換は左右に90度ずつしかできず、移動もマス目ごとに進む方式になっています。そのため、将棋の駒を動かすような感覚で探索することになります。主人公の走り方もどこか不自然で、リアルさよりもコミカルさが強調されています。

発売当時としても、この動きには違和感を覚える人が多かったようですが、そのぎこちなさも含めて作品の個性になっています。完璧な操作性を求めるゲームではなく、演出や雰囲気を楽しむことに重点が置かれています。

ウェルカムハウス
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

ゲーム内で流れる音楽は、前半と後半でそれぞれ1曲ずつしか用意されていません。特に前半に流れるアメリカンなジャズブルース風の楽曲は、屋敷の雰囲気とよく合っています。

また、ゲーム中には「レコード」というアイテムが登場します。これを特定の場所にあるジュークボックスに入れることで、有名な楽曲を聴くことができます。ドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」や、「In the Mood」、「皇帝」など、ジャンルの異なる曲が収録されています。ただし、ジュークボックスのある部屋でしか再生できないため、通常のBGMとして流し続けることはできません。

ゲームソフト

プレイステーション版
ウエルカムハウス|プレイステーション (PS1)|ガスト|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
ガストより1996年2月23日にプレイステーション用ソフトとして発売されたコミカルアドベンチャーゲーム。お金持ちでおちゃめな叔父さんの屋敷を舞台にしたギャグテイスト満載のゲームとなる。床にこぼれたオイルで転んだり、窓枠に手をかけた途端落ち…
セガサターン版
ウエルカムハウス|セガサターン (SS)|イマジニア|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
イマジニアより1997年6月13日にセガサターン用ソフトとして発売されたアドベンチャーゲーム。伯父に家に招待された主人公だが、家に着いた途端に車が故障し、さらには家に入った瞬間に閉じ込められてしまう。家の中はいたずら好きな伯父が仕掛けたト…

ウェルカムハウス2

ウェルカムハウス2
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

「ウェルカムハウス2」は、前作と同じく叔父の屋敷を舞台にしたコミカルアドベンチャーゲームです。基本的なコンセプトは変わらず、屋敷に仕掛けられたトラップに引っかかりながら探索を進めていきますが、今作では叔父本人との追いかけっこという要素が加わっています。

トラップに引っかかった際の演出もさらに増え、主人公はさまざまなコミカルな動きを見せます。観客の笑い声の演出も健在で、全体としてドタバタしたコメディ色がより強くなっています。

ウェルカムハウス2
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

今作では、キャラクターの声がすべてフルボイスになり、演出面が大きく強化されました。また、前作で不自然だった走り方も改善され、動きが少し滑らかになっています。ただし、マップ構成は前作とかなり似ており、移動方式もマス目移動のままです。そのため、基本的な遊び方は前作を引き継いだ形になっています。

ゲームの途中では電話を使ってヒントを聞く場面がありますが、電話を使うたびに爆発するというお決まりの演出があります。最初は驚きと笑いがありますが、何度も繰り返されるため、やや単調に感じることもあります。

「ウェルカムハウス2」でもレコードとジュークボックスの仕組みは引き続き登場します。ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツの「Rock Around the Clock」や、ニール・セダカの「Oh! Carol」など、前作とは異なる楽曲が収録されています。

ウェルカムハウス2
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

さらに今作では、新たに山西利治氏がコンポーザーとして参加し、オリジナルBGMが5曲に増えました。アメリカンなジャズブルース調の楽曲が中心で、屋敷の雰囲気をより深く演出しています。これらのBGMは、特定の遊技場を除き、屋敷内に置かれたラジオを使って自由に切り替えることができます。

この音楽は非常に評価が高く、ゲーム内で聴けること自体が大きな魅力の一つです。残念ながら、現在は簡単に聴ける場所が少なく、ゲームを遊んだ人だけが味わえる要素になっています。

また、本作の音楽には、後に多くのガスト作品を手がけることになる阿知波大輔氏も関わっており、本作がそのデビュー作となっています。

ゲームソフト

プレイステーション版
ウエルカムハウス2|プレイステーション (PS1)|ガスト|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
ガストより1996年12月20日にプレイステーション用ソフトとして発売されたコミアドベンチャーゲーム。おちゃめな叔父さんの屋敷を舞台にした「ウエルカムハウス」の続編となる。前作と同じくトラップが仕掛けられた叔父さんの屋敷で、今度は叔父さん…

まとめ

まとめ
© 1996 ガスト All Rights Reserved.

ウエルカムハウスシリーズは、脱出ゲームでありながら、失敗やトラップに引っかかること自体を楽しむという、非常に個性的な作品です。真剣に攻略するというよりも、屋敷で起こるドタバタ劇を見て笑いながら進めていく内容になっています。

第1作はシンプルな構成ながら、強烈なトラップ演出と独特な操作感が印象に残ります。第2作では、その路線を引き継ぎつつ、フルボイス化や音楽の強化によって、より賑やかな作品になりました。

どちらの作品も、完成度の高さよりも「楽しませよう」という気持ちが前面に出たゲームであり、他にはない体験ができるシリーズだと言えるでしょう。

ウエルカムハウスシリーズの一覧

ゲーム一覧|ウエルカムハウス|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
【ゲーム一覧】から「ウエルカムハウス」の文字が含まれるゲームタイトルを紹介しています。ピコピコ大百科は今まで販売されたテレビゲームソフトのデータベース(ゲームカタログ)です。レトロゲームから最新ゲームまで任天堂、セガ、ソニーなどのゲーム機で...
タイトルとURLをコピーしました