1993年、アメリカのブローダーバンドが生み出した『MYST』(ミスト)は、ゲーム業界に革新をもたらした3Dアドベンチャーゲームです。その独自性と美麗なグラフィックは、プレイヤーをMYST島と呼ばれる幻想的な世界へ引き込み、難解な謎解きに挑ませました。ここでは、『MYSTシリーズ』の初代から最新作まで、その歴史と魅力に迫ります。
シリーズの概要

ミストシリーズは、本を通じてさまざまな世界を旅し、謎を解きながら物語の核心に近づいていくアドベンチャーゲームシリーズです。1993年に発売された初代『MYST』を起点に、静かで神秘的な世界観と、観察と推理を重視したゲーム性で高い評価を受けてきました。戦闘や時間制限はほとんどなく、プレイヤーは風景や装置、残された記録から情報を読み取り、自分の考えで道を切り開いていきます。シリーズを通して描かれるのは、リンクブックと呼ばれる特殊な本を作り出す技術と、それを生み出したドニ文明、そしてアトラス一家を中心とした人々の物語です。作品ごとに映像表現や操作方法は進化し、プリレンダリング映像からリアルタイム3Dへと変化しましたが、世界に没入し、考えることを楽しむという核となる魅力は一貫しています。
シリーズの魅力
静けさと孤独が生み出す独特の世界観

ミストシリーズの大きな魅力の一つは、静けさを大切にした世界観です。多くのゲームでは、音楽や効果音、登場人物の会話が常に流れていますが、ミストシリーズではそれらが必要最低限に抑えられています。その結果、プレイヤーは広い世界に一人で立たされているような感覚を強く味わいます。風の音や水の流れる音、機械がゆっくりと動く音など、環境そのものが語りかけてくるように作られています。敵に追われる緊張感や派手な演出ではなく、「何も起きない時間」そのものが雰囲気を形作っています。この静けさは、不安や神秘さを自然に生み出し、世界の奥に隠された秘密を想像させます。ミストの世界では、誰かに説明されなくても、風景や建物の配置から「ここはどんな場所なのか」「かつて何があったのか」を考えることになります。その体験が、他のゲームにはない深い没入感につながっています。
考えること自体が遊びになる謎解き

ミストシリーズの謎解きは、反射神経や素早い操作を求めるものではありません。周囲をよく観察し、見つけた情報を頭の中で整理し、少しずつ答えに近づいていくことが基本です。スイッチを押せばすぐ結果が出るとは限らず、遠く離れた場所で変化が起きることもあります。そのため、何がどうつながっているのかを自分で考える必要があります。ゲームの中では、親切に「次はここへ行け」と指示されることはほとんどありません。代わりに、メモや図、音、風景といった断片的な情報が置かれています。それらを結びつけて意味を見いだしたとき、大きな達成感が生まれます。失敗してもすぐに罰があるわけではなく、試行錯誤を重ねながら理解を深めていく構造になっています。考えることそのものが遊びになり、「解けた」という実感が強く残る点が、シリーズ全体の大きな魅力です。
世界観と物語が自然につながる構成

ミストシリーズでは、物語が文章や会話だけで説明されることは少なく、世界そのものが物語を語る役割を持っています。建物の配置、壊れた装置、使われなくなった施設などから、かつてそこにあった文明や人々の生活が想像できます。特に「リンクブック」という設定は、物語とゲームの仕組みを自然に結びつけています。本を開くことで別の世界へ移動するという仕掛けは、操作として分かりやすいだけでなく、世界観の中心にもなっています。ドニ文明やアトラス一家の歴史は、直接すべてを語られるのではなく、断片的に示されます。そのため、プレイヤーは自分なりに過去を想像し、物語を補いながら進むことになります。シリーズが進むにつれて世界の全体像が少しずつ明らかになり、外伝や派生作品によって背景がさらに深く描かれます。ゲームを遊ぶ行為そのものが、世界の歴史を読み解く体験になっている点が、ミストシリーズならではの魅力です。
技術の進化を取り入れ続けた挑戦

ミストシリーズは、作品ごとに表現方法を変えながら進化してきました。初期作品ではプリレンダリングされた美しい映像が大きな話題となり、その後は360度視点やリアルタイム3Dへと変化していきます。ただ技術を新しくしただけでなく、「世界をどう見せるか」「どう歩かせるか」を常に考え直してきた点が特徴です。自由に歩き回れるようになった作品でも、従来の操作方法を残すなど、過去作を大切にする姿勢が見られます。また、石版に記号を描く仕組みや、環境そのものが変化する演出など、新しい遊び方にも積極的に挑戦しています。これらの変化は賛否を生むこともありましたが、シリーズが同じ形に留まらず、常に試行錯誤を続けてきた証でもあります。技術の進歩を利用しながら、ミストらしい体験をどう保つかを考え続けた点が、長く語られる理由の一つです。
プレイヤーに委ねられる解釈と選択

ミストシリーズは、すべてをはっきり説明しないことを大切にしています。物語の背景や登場人物の本当の気持ちは、明確に語られない部分が多く、プレイヤーの解釈に委ねられます。特にシリーズ後半では、選択によって結末が変わる作品もあり、どの行動が正しいのかを自分で考えなければなりません。誰かの言葉を信じるのか、それとも別の行動を取るのかによって、世界の未来が変わります。正解が一つに決まっているわけではなく、選んだ結果を受け入れること自体が体験の一部になります。この姿勢は、謎解きだけでなく物語にも当てはまります。プレイヤーは受け身で物語を読むのではなく、世界の一員として関わり、判断を下します。その自由さと重みが、ミストシリーズを単なるゲーム以上の体験として印象づけています。
シリーズの一覧
ミスト(MYST)

シリーズの出発点となる『MYST(ミスト)』は、1993年9月24日にアメリカで発売された3Dアドベンチャーゲームです。対応機種は当初Classic Mac OSとWindows 3.xで、開発はCyan(サイアン)が担当しました。中心となったのはランド・ミラーとロビン・ミラーの兄弟で、少人数のスタッフで作られた作品としても知られています。ゲームは世界的に大ヒットし、売上は630万本以上とされています。のちにセガサターンやPlayStationなど家庭用機から携帯機まで、さまざまな機種へ移植されていきました。日本では1994年に日本語版が発売されています。

この作品の特徴は、当時としては目を引くほど綺麗な画面表現です。CGで作った3Dの景色を、静止画中心に見せる方法を取り、必要な場面ではQuickTimeの動画も使うことで、静かなのに現実味のある世界を作り出しました。操作はとても単純で、基本はマウスカーソルでクリックするだけです。画面の端をクリックすると視点が切り替わり、行ける場所を押すと移動し、仕掛けを押すと機械が動く、というわかりやすい作りになっています。ただし、簡単なのは操作だけで、謎解きはかなり手ごわいことで有名です。進めるには、見つけた情報を自分でメモしたり、仕掛け同士の関係を想像したりする力が求められます。

物語の始まりは印象的です。主人公は表紙に「MYST」と書かれた本を見つけ、その本のページに描かれた島の絵が突然動き出します。眺めているうちに、主人公は本の中の世界へ引き込まれ、「ミスト島」と呼ばれる場所に迷い込みます。何が起きたのかも分からないまま、主人公は島を探索し始めます。島の図書館を調べると、赤い本と青い本が見つかり、その中のページには男の顔が映っていて、主人公に何かを頼んできます。赤い本の男はシーラス、青い本の男はアクナーと名乗り、どちらも欠けたページを集めて本を元に戻してほしいと言います。島にはさらに、別の「時代」へつながる本が4冊隠されており、主人公は失われたページを探すために、セレーネ時代、ストーンシップ時代、メカニック時代、チャネルウッド時代と呼ばれる世界を巡っていきます。

この世界観の土台にあるのが、「書かれた本が別世界への入口になる」という設定です。本はアトラスという作家によって書かれた特別なもので、正しい方法で書かれた書物は、そこに触れることで本の中の世界へ移動できるようになっています。アトラスは力の悪用を防ぐために罠として赤の本と青の本を作りましたが、欲にとらわれた息子たちがその罠にかかってしまい、さらにアトラス自身も緑の本に閉じ込められることになります。条件を満たして白いページを手にし、緑の本の中のアトラスに触れると、主人公は書斎に移動し、アトラスから意味深な言葉を聞きます。最後に主人公が「MYSTの本」に触れると、再び図書館に戻ってきますが、赤と青の本があった場所には燃えた跡だけが残ります。こうした静かな場面の積み重ねが、プレイヤーの想像を刺激し、シリーズ全体の独特な雰囲気につながっています。

評価面では、機種ごとに点数の幅がありますが、全体としては強い影響力を持った作品として扱われています。実際に、日本の有名シリーズ『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』の構成にも影響を与えた、という話が入力情報に含まれています。つまり、謎解き中心で物語が進む作りが、別ジャンルのゲーム作りにもヒントを与えたということです。
ゲームソフト
プレイステーション版(PS1版)

セガサターン版

3DO版

プレイステーションポータブル版(PSP版)

ニンテンドーDS版

リヴン ザ・シークェル・トゥ・ミスト(Riven: The Sequel to Myst)

『MYST』の続編として登場したのが『Riven: The Sequel to Myst(リヴン)』です。入力情報では「1998年に発売された続編」と説明されていますが、英語の記述部分では北米で1997年10月31日発売とされています。どちらにせよ、前作の成功を受けて作られた大型の続編で、CD-ROMが5枚組という点からも当時の“規模の大きさ”が伝わってきます。映像は前作よりさらに強化され、人物の映像や動画表現が増えたことで、雰囲気はよりドラマに近づきました。操作方法は基本的に前作と同じで、クリックで視点を変えたり移動したりしながら探索します。

舞台はほとんどが「リヴン」と呼ばれる一つの世界で、そこにある複数の島を巡っていきます。前作のように“拠点から別の時代へ行って戻る”形ではなく、リヴンの島々を広く歩き回りながら、仕掛けを理解し、少しずつ行ける場所を増やしていく構成が中心になります。入力情報にある通り、移動範囲が広がったことで、謎解きはさらに複雑になりました。一方で、それが原因で難しすぎると感じる人もおり、静けさが魅力だった前作と比べて雰囲気が変わった点を好ましく思わない声もあったようです。さらに当時のCD版では、島ごとに使うディスクが違うため、行き来するたびに入れ替えが必要でした。加えて、島から島へ移動するたびに大きなイベントシーンが入り、それが繰り返される点も特徴として挙げられています。ただし、そのシーンは飛ばすことができたとも書かれています。

物語としては、『MYST』の出来事の続きにあたり、主人公はアトラス(Atrus)に協力して、彼の妻キャサリンを救うために行動します。リヴンの支配者として登場するのはゲーン(Gehn)で、世界そのものが崩れかけているという状況も、緊張感を強めています。主人公はリヴンへ入ると簡単には戻れず、ゲーンを罠の本で捕らえ、キャサリンを助け、合図を送るという目的に向かって進みます。行動によって結末が変化し、最善の結果ではゲーンを捕らえ、キャサリンを救い、人々が別の世界へ避難できるようになります。逆に失敗すると、味方が殺される結末などもあり、シリーズの中でも重い展開を含む作品だとわかります。

その後、DVD-ROM版が出てディスク交換の問題は改善されましたが、日本語版のDVDは出ていないとされています。さらに2013年にはiOS向けに日本語版が出たことで、かつての弱点だったディスク交換の手間がなくなり、遊びやすさが増したことになります。
ゲームソフト
プレイステーション版(PS1版)

セガサターン版

ミスト3 エグザイル(Myst III: Exile)

3作目の『Myst III: Exile』は2001年に発売され、WindowsとMacに対応しました。入力情報の中でも大きな変化として示されているのが、360度を見回せる方式の採用です。前作までのように“止め絵を切り替える”だけではなく、視点の自由度が増し、映像表現と演出がさらに発展したと説明されています。また、比較的性能が高くないパソコンでも動きやすいように考えられていた点も特徴です。のちにXboxやPlayStation 2にも移植され、音の面ではゲームソフトとして初の5.1chサラウンドが導入されたことが挙げられています。映像と音の没入感を重視するシリーズらしい進化と言えます。

この作品はCyanではなくPresto Studiosが制作を担当した作品です。物語は、アトラスの友人である主人公が、ある人物に盗まれた本を追う形で始まります。アトラスは「リンクブック」と呼ばれる本を書き、そこから別の世界(時代)へ移動できる力を持っています。『Exile』では、ドニ文明の人々が再建のために住む場所として用意された世界の本が盗まれ、主人公はそれを取り戻すために行動します。盗んだ男はサーヴェドロ(Saavedro)で、彼は過去にアトラスの息子たちによって故郷を壊され、閉じ込められた経験から復讐心を抱いていました。ただし、彼が信じていることと実際の事情には食い違いがあり、行動次第で平和的に解決する結末もあれば、悪い結果に転ぶ結末もあるとされています。

ゲームの仕組みとしては、クリック移動と探索を基本にしつつ、自由に見回せる「フリールック」や、既に行った場所へ素早く移動できる仕組みなどが用意されています。舞台となる複数の時代はそれぞれ見た目やテーマがはっきり分かれており、そこで得た知識や手がかりが別の時代の謎解きにつながっていく構造が強調されています。『Riven』で問題になった“スイッチを押して遠くへ行かないと結果が分からない”ような不便さが軽減され、謎がより整理されているという評価も入力情報に含まれています。一方で、インストールや移動にディスク交換が必要だった点は欠点として挙げられています。
ゲームソフト
Xbox版

プレイステーション2版(PS2版)

ミスト4 レベレーション(Myst IV: Revelation)

4作目の『Myst IV: Revelation』は2004年の作品で、開発・販売はUbisoftが担当しています。入力情報では、日本ではPC版が発売されているものの、日本の家庭用ゲーム機向けには当時まだ出ていない、という状況が書かれています。内容面では、前作同様にプリレンダリングの映像と実写映像を組み合わせつつ、リアルタイムの3D効果も取り入れて、より自然な表現を目指したことが説明されています。

物語はシリーズ第1作の要素を強く引き継ぎ、アトラスの息子たちであるシーラスとアクナーが再び重要な役割を持ちます。主人公はアトラスに呼ばれ、過去に罪を犯した二人の息子が本当に改心したのかを確かめる立場で行動します。しかし事件が起こり、アトラスの娘イーシャ(Yeesha)が姿を消してしまいます。主人公は兄弟が囚われていた世界を巡りながら、彼らの計画や、それぞれの心の変化を追っていくことになります。シーラスは科学的知識を悪用して脱出を試み、反省の色が薄い一方で、アクナーは自然の中で暮らすうちに後悔を抱くようになった、という対比が描かれています。さらに記憶を扱う大きな装置「メモリーチャンバー」や、夢の世界「Dream」といった要素が出てきて、単なる脱出劇ではなく、心や記憶をめぐる物語へ広がっていきます。ここでも結末は一つではなく、レバーの選択や行動の遅れなどによって結果が変化します。

遊びやすさの面では、重要な改良点がいくつかあります。手がかりを写真として残せるカメラ機能、ゲーム内でメモを取れるジャーナル機能などが追加され、プレイヤーが自分の手で大量のメモを取らなくても整理できるようになっています。こうした工夫は、難しい謎解きを支える道具として重要です。一方で、従来作品と同じく移動は地点ごとに区切られる方式で、操作感に不満を持つレビューもあったとされています。また、必要な容量や環境が大きくなり、DVD-ROMドライブが必要になるなど、当時のPC事情では負担もあったことが読み取れます。

音楽面では、前作に引き続きJack Wallが担当し、過去作のテーマを活かしながら広げたとされています。さらにPeter Gabrielが声や楽曲で関わっている点も、シリーズの中では目立つ特徴です。映像・音・謎解きを重ねて、伝統的なアドベンチャーとして完成度を高めた作品だとまとめられます。
ゲームソフト
Xbox版

ミスト5 エンド・オブ・エイジス(Myst V: End of Ages)

『Myst V: End of Ages(ミストファイブ エンドオブエイジス)』は、ミストシリーズ第5作目で完結編です。アメリカでは2005年9月20日に発売され、日本語版は同年9月22日に発売されました。開発はCyan Worlds、発売はユービーアイソフトです。日本語版は当初ライブドアが販売し、その後フロンティアグルーヴが他作品とあわせて再発売しました。

最大の変化は、画面表示がプリレンダリング中心からリアルタイムレンダリングの3Dへ切り替わったことです。1人称視点で世界を歩き回れるようになり、探索の自由度が大きく上がりました。一方で、シリーズの伝統的な操作感を残すため、移動場所を固定して進める方式も用意されています。探索方法は三つあり、ノードごとに視点が固定される「Classic mode」、ノード移動のまま360度見回せる「Classic Plus」、WASDキーとマウスで自由移動する「Free Look(Advanced)」です。

登場人物もリアルタイム3Dで描かれます。体の動きはモーションキャプチャで自然さを出し、顔は俳優の表情を取り込む手法でリアルさを高めています。従来の“実写映像を合成する方式”とは違い、3Dモデルの人物に人間らしい表情と動きを持たせる方針です。
ゲームの中心になる新要素が石版(slate)です。各時代で石版を使い、マウスで記号を描いて仕掛けを動かします。この記号はバーロ(Bahro)という影のような種族に通じ、彼らが反応して環境を変化させます。雨や風といった変化が謎解きに必要になる場面もあります。石版は大きく、どこへでも持ち運べるわけではありません。たとえば、はしごを登るときは置いていく必要があります。

物語は『Uru: Ages Beyond Myst』の後の時系列にありながら、シリーズ本編の正統な続編です。舞台となる時代は、ノロベン、トーデルメア、ラキアーン、ターギラ、ディレボ、そしてミスト島(Myst)です。ノロベンは海岸の時代でエッシャーの研究室があり、トーデルメアは巨大な天体上の闇の時代で天文研究所が設置されています。ラキアーンは砂に覆われた南国の時代で闘技場があり、ターギラは雪と氷に覆われた時代で、かつて牢獄として使われました。ディレボはドニと各時代をつなぐハブです。ミスト島は初代で探索した場所ですが、本作では荒れ果てています。

評価は概ね好意的で、シリーズの締めくくりとしてふさわしいと受け止められました。リアルタイム化は前進と評価され、音楽も高く評価されました。一方で、触れられるものが減って没入感が弱まったという指摘や、プリレンダリング作品ほどの画質ではないという見方もあります。石版パズルは歓迎されましたが、記号の認識が厳しい場面があるという指摘もあります。

発売時は通常版に加え限定版も用意され、サウンドトラックや特典DVDなどが同梱されました。発売直前にCyanはスタッフの大半を解雇し、ソフト開発の停止を発表しましたが、数週間後に新企画の支援を得て多くのスタッフを再雇用しました。シリーズはこの作品で完結し、Cyanは次回作をミストと無関係にする方針を示しました。
リアルミスト(realMyst)

『realMyst』は2001年12月にパソコン向けに発売されました。物語は初代『MYST』と同じですが、「ライム時代」が追加されています。周囲はリアルタイムレンダリングの3DCGで描かれ、1人称視点で自由に歩き回れます。

2014年には『realMyst: Masterpiece Edition』が発売されました。リアルタイム3Dで自由移動でき、天候変化や昼夜の変化が加わっています。シリーズ全体の流れに合わせるための小さな追加もあり、続編『Riven』へつなぐ役割を持つ“おまけの時代”も用意されています。操作が難しいと感じる人向けに、オリジナルに近いクリック移動のClassic方式も選べます。さらにモデルやテクスチャを作り直し、動的な水や光、草木などの表現を強化しています。
ミスト ウル: エイジス・ビヨンド・ミスト(Uru: Ages Beyond Myst)

『Uru: Ages Beyond Myst』は2003年発売の外伝的作品です。ミストシリーズの背景で語られてきたドニ文明を本格的に旅する内容で、リアルタイムレンダリングによって自由に歩き回れます。舞台は現代で、プレイヤーは自分のアバターを作って探索します。三人称視点が基本ですが、一人称視点にも切り替えられます。

当初はMMORPGとして企画され、追加シナリオで世界が広がり続ける構想でした。しかし最終的にシングルプレイとして発売されました。拡張パック「To D’ni」「The Path of the Shell」によって内容は大幅に増え、シリーズ作品の中でも最大級のボリュームになりました。日本では2005年2月に三本を収録した『Uru: Complete Chronicles』が発売され、物語の時系列は『Myst V』より少し前と推測されます。

物語では、1980年代にニューメキシコで洞窟の入口が見つかり、その奥にドニ文明の廃墟都市があったという設定が示されます。ドニは“Art”と呼ばれる技術でリンクブックを作り、別世界へ通じる時代を生み出しました。プレイヤーは遺跡付近で探索を始め、ザンディ(Zandi)やイーシャの導きのもと、ドニの手がかりを追います。個人用の時代Reltoが拠点になり、探索した時代へのリンク本を管理します。セーブ地点の役割を持つ布(journey cloths)も用意されています。

オンライン展開として、2007年に『Uru Live』がリリースされましたが、2008年に停止しました。2010年2月には『Myst Online: Uru Live (again)』が公開され、無料で遊べるネットワークゲームとして再始動しました。作品は映像や音楽、新機能を評価される一方で、操作の扱いにくさや、発売時にマルチプレイ要素が十分に整っていなかった点が批判されました。売上も過去作ほど伸びず、Cyanの経営に影響を与えましたが、熱心なファン層に支えられて独自の人気を持ち続けています。
まとめ

『MYSTシリーズ』は、その独自性と難解な謎解きがゲーム業界に新たな風を吹き込みました。歴史的な成功とともに、シリーズは進化を遂げ、プレイヤーを新しい冒険に誘い続けています。古くからのファンにとっては懐かしさと新しさが共存する世界。まだプレイしていない方も『MYST』の不思議な魅力を体験してみてはいかがでしょうか。
ミストシリーズの一覧






















