ディープダンジョンシリーズ|3DダンジョンRPGのパイオニアとなるゲームを解説

ゲームシリーズ
© 1988 スクウェア All Rights Reserved.

「ディープダンジョン」シリーズは、スクウェアが提唱し、パソコンゲームメーカー7社によって設立されたDOG(Dungeons of Game)から生まれた3DダンジョンRPGのゲームシリーズです。このシリーズは、当時、革新的な3DダンジョンRPGとしての地位を確立しました。初代『ディープダンジョン』は、ファミリーコンピュータディスクシステム向けに発売され、その先進的なアプローチと魅力的な冒険がプレイヤーを楽しませてくれました。このページでは、そんな「ディープダンジョン」シリーズとして発売されたゲーム作品を紹介します。

ディープダンジョンの誕生

ディープダンジョンの誕生
© 1986 DOG All Rights Reserved.

当時のゲーム市場は、ファンタジーの世界を探索し、モンスターと戦うことを中心に据えたRPGが中心となっていました。そんな中でも『ディープダンジョン』は異彩を放つ作品となりました。その理由は、本作がファミコンで初めての3DダンジョンRPGだったからです。3DダンジョンRPGでは、プレイヤーが迷宮を歩き回り、敵と遭遇し、宝物を発見するという基本的な要素は他のRPGと共通しています。ですが、3Dで表現されたダンジョンが、閉鎖的な空間とゲームへの没入感を高めてくれます。

シリーズの進化

シリーズの進化
© 1987 DOG All Rights Reserved.

「ディープダンジョン」シリーズは、続編を通じてその魅力を拡大し続けました。開発は初代からハミングバードソフトが手がけ、発売元は初代と『II』がDOG(スクウェア)、『III』がスクウェア、そして『IV』がアスミックと変遷していきました。これにより、シリーズは異なるパブリッシャーのもとで進化し、新たな要素が追加されていったのです。

しかし、「ディープダンジョン」シリーズの他にも、『ドラゴンクエスト』や『ウィザードリィ』、そしてスクウェア自体が手がけた『ファイナルファンタジー』など魅力的なRPGが登場します。これにより、シリーズは1990年までに発売元を変更し、続編が製作されたものの、販売本数が振るわなくなり、4作目で幕を閉じています。

シリーズの一覧

シリーズの一覧
© 1990 アスミック All Rights Reserved.

『ディープダンジョン』シリーズが4作目で完結したのは、競争の激化や他の大作RPGの台頭などが影響していたと考えられます。しかし、その遺産は今でも多くのゲーム開発者やプレイヤーに受け継がれており、3DダンジョンRPGというジャンルはゲーム史にその名を刻んでいます。ここでは、ディープダンジョンシリーズの全4作品をそれぞれ紹介します。

  1. ディープダンジョン 魔洞戦記
  2. 勇士の紋章 ディープダンジョンII
  3. ディープダンジョンIII 勇士への旅
  4. ディープダンジョンIV 黒の妖術師

ディープダンジョン 魔洞戦記

ファミコン初の3DダンジョンRPGとなる。3Dで構成されたダンジョンを進み、モンスターを倒すことでLVを上げ、ゴールドを獲得。獲得ゴールドで新たな装備やアイテムが購入することが可能となっている。ダンジョン内では足下や壁を調べることで、新たな発見を見つけることができる。

ディープダンジョン 魔洞戦記(ディスクシステム専用)|ファミコン (FC)|DOG|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
DOGより1986年12月19日にファミコンのディスクシステム用ソフトとして発売されたロールプレインゲーム。ファミコン初の3DダンジョンRPGとなる。3Dで構成されたダンジョンを進み、モンスターを倒すことでLVを上げ、ゴールドを獲得。獲得…

勇士の紋章 ディープダンジョンII

『ディープダンジョン』の続編となる。今作では地下だけではなく地上にも舞台が広がっている。魔王ルウが勇剣士ラル(前作の主人公)に倒されて数十年後、ドールの街の人々の記憶からルウの名が忘れられた頃、地底からルウが再び復活した。そんな最中、ラルの子孫という若者が現れる。

ディープダンジョン2 勇士の紋章(ディスクシステム専用)|ファミコン (FC)|DOG|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
DOGより1987年5月30日にファミコンのディスクシステム用ソフトとして発売された3DダンジョンRPG。『ディープダンジョン』の続編となる。今作では地下だけではなく地上にも舞台が広がっている。魔王ルウが勇剣士ラル(前作の主人公)に倒され…

ディープダンジョンIII 勇士への旅

『ディープダンジョン』シリーズの第3弾。シリーズで初めてパーティ制を導入し、より奥深く戦略的なバトルを実現。勇剣士を目指す青年となり、国の危機を救うため魔物が徘徊するダンジョンの探索に挑む。パーティを組んでダンジョンの中でレベルを上げながら、クリアのヒントとなる情報を求めて冒険をしていく。

ディープダンジョン3 勇士への旅|ファミコン (FC)|スクウェア|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
スクウェアより1988年5月13日にファミコン用ソフトとして発売されたダンジョンRPG。『ディープダンジョン』シリーズの第3弾。シリーズで初めてパーティ制を導入し、より奥深く戦略的なバトルを実現。勇剣士を目指す青年となり、国の危機を救うた…

ディープダンジョンIV 黒の妖術師

『ディープダンジョン』シリーズ第4弾。オートマッピング機能を新たに搭載することでよりプレイしやすくなり、地下ダンジョンに加えて森や城、山などの新たなダンジョンが登場するなど冒険の幅もアップ。何者かに殺された英雄フレドの息子となり、仇を討つべく魔王サイマーを倒す冒険の旅にでる。

ディープダンジョン4 黒の妖術師|ファミコン (FC)|アスミック|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
アスミックより1990年4月6日にファミコン用ソフトとして発売された3DダンジョンRPG。『ディープダンジョン』シリーズ第4弾。オートマッピング機能を新たに搭載することでよりプレイしやすくなり、地下ダンジョンに加えて森や城、山などの新たな…

影響と遺産

「ディープダンジョン」シリーズは、単なるゲームの枠を超えて、ゲーム業界全体に影響を与えた作品です。ライターの飴尾拓朗は、本作が後にハミングバードソフトから発売されたパソコン用ソフト『ロードス島戦記』の基礎となった可能性も指摘しています。「ディープダンジョン」シリーズのような作品は、ゲーム制作の新たなジャンルやアイディアの源泉となり、ゲーム開発者たちの新しい可能性を見出すきっかけにもなっています。

また、本作は3DダンジョンRPGというゲームジャンルに対してユーザーの意識を変える一因となった作品です。一部のユーザーはこの新しい表現方法に興奮し、没入感を楽しんだ一方で、他のユーザーは苦手意識を抱きつつも、同ジャンルの他の作品に興味を抱くきっかけとなりました。新しい表現方法やジャンルを取り入れることは、ゲーム開発にはもちろん、プレイヤーにも影響を与えています。

まとめ

「ディープダンジョン」シリーズは、3DダンジョンRPGの先駆者として、その名を轟かせた作品です。初代のリリースから始まり、続編を通じて進化を遂げた本シリーズは、ゲーム開発の新しい可能性を切り開き、プレイヤーに没入感と新たな冒険を提供してくれました。その影響は他の作品にも波及し、ゲーム業界に革新をもたらす一因となっています。シリーズが作り出した3Dダンジョンの表現方法や冒険のスリリングな要素は、多くの後続作品に影響を与え、ゲームの進化に貢献しています。

本シリーズは、ファミコン時代の名作として、一度はプレイしてみる価値があるゲームとなっています。機会があればぜひプレイしてみてください。

ディープダンジョンシリーズのゲーム一覧

全商品|ディープダンジョン|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
【全商品】の「ディープダンジョン」の文字が含まれるゲームリストを紹介しています。ピコピコ大百科は今まで販売されたテレビゲームソフトのデータベース(ゲームカタログ)です。レトロゲームから最新ゲームまで任天堂、セガ、ソニーなどのゲーム機で発売さ...
この記事を書いた人
カズタマ

幼少期からファミコンにとっぷりハマったヘビーゲームユーザーで、自身でもスマホ用ロールプレイングゲーム「無限の迷宮」を制作している。株式会社デザイナーズパレットの代表取締役。

カズタマをフォローする
ゲームシリーズ
カズタマをフォローする
タイトルとURLをコピーしました