【ソンソンシリーズ】西遊記を題材としたシンプルだけど奥深いアクション

ゲームシリーズ
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1980年代のアーケードゲーム全盛期には、今でも語り継がれる個性的な作品が数多く生まれました。その中でも、カプコンが手がけた「ソンソンシリーズ」は、シンプルな遊びやすさと独特の世界観をあわせ持ったシリーズとして知られています。本記事では、シリーズ第1作と第2作について、当時の背景やゲーム内容を整理しながら、わかりやすくまとめていきます。

シリーズの概要

シリーズの概要
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ソンソンシリーズは、1980年代にカプコンから登場したアクションゲームシリーズで、『西遊記』をモチーフにした世界観が特徴です。1984年にアーケード向けとして稼働した初代『ソンソン』は、強制スクロール型のアクションシューティングで、2人同時プレイによる協力要素を取り入れた意欲的な作品でした。シンプルな操作ながら敵や地形への対応が求められ、ボーナス要素や隠し要素によって繰り返し遊べる作りになっています。その後、1989年にはPCエンジン向けに『ソンソン2』が発売されましたが、こちらは横スクロールアクションゲームへとジャンルが変化し、内容も大きく異なります。シリーズとしての統一感は強くないものの、それぞれが当時のカプコンの挑戦や試みを反映した作品であり、レトロゲームとして現在も語られる存在です。

シリーズの魅力

ソンソンシリーズならではの親しみやすい世界観

ソンソンシリーズならではの親しみやすい世界観
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ソンソンシリーズの大きな魅力のひとつは、誰にでも理解しやすく親しみやすい世界観です。シリーズ全体の土台には『西遊記』という広く知られた物語があり、猿や豚といった分かりやすいキャラクターが物語を進めていきます。そのため、難しい設定や複雑な背景を知らなくても、自然と世界に入り込める作りになっています。初代ではソンソンとトントンが旅を続け、2作目では孫悟空が三蔵法師を助けに向かうなど、目的がはっきりしている点も特徴です。また、敵キャラクターやアイテムの見た目もどこかユーモラスで、怖さよりも楽しさが前面に出ています。こうした雰囲気は、当時のアーケードゲームとしては珍しく、遊ぶ人に安心感を与えてくれました。シリーズを通して、厳しい戦いの中にも明るさや遊び心が感じられることが、長く記憶に残る理由のひとつだと言えます。

操作はシンプルだが奥深いゲーム性

操作はシンプルだが奥深いゲーム性
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ソンソンシリーズは、基本的な操作がとても分かりやすい点も魅力です。初代では移動と横方向への攻撃という単純な仕組みで構成されており、複雑な操作を覚えなくてもすぐに遊び始めることができます。しかし、実際にプレイしてみると、敵の動きや配置を見極める必要があり、簡単には進めません。2作目でも、如意棒による攻撃やジャンプといった基本動作は直感的ですが、敵の出現パターンや地形への対応が求められます。つまり、入口は広く、奥に進むほど難しさが増していく構造になっています。このバランスの良さが、初心者から経験者まで幅広く楽しめる理由です。何度も失敗しながら少しずつ上達していく過程がはっきり感じられるため、遊ぶほどに理解が深まり、達成感も大きくなっていきます。

繰り返し遊びたくなる工夫

繰り返し遊びたくなる工夫
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シリーズ全体を通して、何度も遊びたくなる工夫が多く見られます。初代では、ボーナスアイテムや隠し要素が随所に配置されており、ただクリアするだけでなく、高得点を狙う楽しさがあります。敵を全滅させたときのボーナスや、条件を満たして出現する特別なアイテムは、プレイヤーの行動次第で結果が変わります。2作目では、ルート選択や探索要素が加わり、どの道を進むかによって展開が変化します。一度クリアした後でも、別の進め方を試したくなるため、自然と繰り返しプレイすることになります。さらに、慣れてくるとクリア時間を短縮したり、より安全な攻略法を考えたりする楽しみも生まれます。このように、同じ内容でも遊び方によって印象が変わる点が、長く遊ばれる理由につながっています。

カプコン初期作品ならではの個性

カプコン初期作品ならではの個性
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ソンソンシリーズは、カプコンが開発メーカーとして本格的に歩み始めた時代の作品であり、その個性が色濃く表れています。当時はまだ試行錯誤の段階で、他社の作品を参考にしながらも、独自の要素を取り入れようとする姿勢が見られます。隠し要素や共通キャラクターの登場など、シリーズを超えて共通する仕掛けは、会社としての特徴を印象づける役割を果たしました。ソンソンシリーズにも、そうした工夫が多く盛り込まれており、単なるゲーム以上に「カプコンらしさ」を感じられます。完成度の高さだけでなく、挑戦的な姿勢や遊び心が伝わってくる点は、後の名作につながる土台となりました。この時代ならではの粗さと勢いが共存していることも、レトロゲームとしての魅力を高めています。

時代を越えて楽しめる普遍性

時代を越えて楽しめる普遍性
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最後の魅力として挙げられるのは、時代が変わっても楽しめる普遍性です。グラフィックや音楽は1980年代らしい素朴さがありますが、それが逆に新鮮に感じられる場合もあります。ルールが明確で、目的が分かりやすいため、現代のゲームに慣れた人でも戸惑うことなく遊べます。また、難易度の高さも含めて、努力と工夫で乗り越える楽しさがしっかり残っています。動画配信や保存機能といった現代の遊び方と組み合わせることで、新しい楽しみ方が生まれる点も特徴です。ソンソンシリーズは、当時のままの形でも、今の環境でも遊ぶ価値があり、世代を超えて評価される理由がそこにあります。

シリーズの一覧

ソンソン

ソンソン
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ソンソン|ファミコン (FC)|カプコン|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
カプコンより1986年2月8日にファミコン用ソフトとして発売された横スクロールアクションシューティングゲーム。『西遊記』をモチーフにしたゲーム作品。2人同時プレイも可能となっている。主人公の猿ソンソンと豚のトントンを操作し、数段に区切られ…

1984年にアーケード向けとして登場した『ソンソン』は、カプコンにとって重要な意味を持つ作品でした。このゲームは、日本でもよく知られている『西遊記』をモチーフにしており、猿を思わせるキャラクターのソンソンと、豚を思わせるトントンが主役として描かれています。1人プレイだけでなく、2人同時に遊べる協力プレイが可能だった点は、当時としては新しく、カプコン初の試みでもありました。

ゲームの仕組みは、画面が自動的に進んでいく強制スクロール型のシューティングです。ただし、自由に動ける方向は上下左右の4方向に限られており、上下移動は段ごとにしか行えないという特徴があります。フィールドは複数の段に分かれており、左右に移動しながら敵を避けたり攻撃したりする判断が重要になります。攻撃方法は横方向に飛ばす弾のみで、パワーアップ要素は存在しません。そのため、プレイヤーの操作と判断力がそのまま難易度に影響する、わかりやすい構造になっています。

ソンソン
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物語では、三蔵法師や河童、馬が大魔神にさらわれてしまい、残されたソンソンとトントンが彼らを助けるために旅に出ます。目指すのは天竺であり、最終的にはお釈迦様の巻物を手に入れることが目的です。物語自体はシンプルですが、ゲームを進める理由として十分な役割を果たしています。

登場する敵キャラクターは種類が豊富で、それぞれ動き方や攻撃方法が異なります。石像のように歩き回る敵や、曲線を描いて飛ぶ敵、槍や爆弾を投げてくる敵などが次々と現れます。これらの敵はグループ単位で出現し、すべて倒すとボーナスが得られる仕組みになっています。単に避けるだけでなく、倒す順番やタイミングを考えることが高得点につながります。

ソンソン
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また、本作の特徴として多彩なボーナスアイテムが挙げられます。食べ物を集めて高得点を狙ったり、画面上の敵を一気に変化させる特殊アイテムを活用したりと、単調になりがちなシューティングに変化を与えています。特定の条件で出現する隠し要素もあり、当時流行していた「隠れキャラ探し」の楽しさも盛り込まれていました。

開発面では、カプコンが本格的に自社開発へ乗り出した初期の作品であり、スタッフの遊び心や試行錯誤が随所に見られます。『西遊記』を題材に選んだ理由には、日本国内だけでなく海外市場も意識した戦略があり、猿と豚という分かりやすいキャラクター性が重視されていました。音楽についても評価が高く、家庭用移植版では楽譜が掲載されるなど、当時としては珍しい取り組みが行われています。

ソンソン2

ソンソン2
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ソンソン2(ヒューカード専用)|PCエンジン (PCE)|NEC|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
NECより1989年1月27日にPCエンジン用ソフトとして発売された横スクロールアクションゲーム。アーケードゲーム『ブラックドラゴン』ベースに全編を『西遊記』の世界観に変更したアレンジ移植作品で、『ソンソン』の続編となる。登場するキャラク…

1989年にPCエンジン向けソフトとして発売された『ソンソン2』は、タイトルこそ続編ですが、内容は大きく異なる作品です。本作はアーケードゲーム『ブラックドラゴン』をベースに、西遊記の世界観を当てはめたアレンジ作品として作られました。そのため、前作の主人公であるソンソンやトントンではなく、孫悟空や猪八戒といった原作の名前が使われています。

ゲームジャンルもシューティングから横スクロールアクションへと変わり、如意棒を使って敵を倒していくスタイルになりました。見た目は明るく、音楽や色使いも柔らかいため、第一印象は親しみやすいものです。如意棒を伸ばして攻撃する感覚は爽快で、操作そのものは直感的に理解しやすい作りになっています。

ソンソン2
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ステージ構成は複雑で、単に右へ進むだけではなく、鍵を探したり、寄り道をして仲間やアイテムを見つけたりする探索要素が含まれています。どのルートを選ぶかによって展開が変わるため、自分なりの進め方を考える楽しさがあります。また、ショップで能力を強化したり、お金の使い道を工夫したりと、自由度の高い要素も特徴です。

難易度については、序盤こそ親切な配置が見られますが、全体としてはかなり高めです。敵の出現パターンを覚え、正しい対処法を身につけなければ先に進むのは難しく、いわゆる「覚えゲー」と呼ばれるタイプの作品です。特定のボス戦では、攻撃の避け方や立ち位置が重要で、何度も挑戦することで少しずつ突破口が見えてきます。

ソンソン2
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後年になってからプレイすると、動画サイトで他人の攻略を見たり、セーブ機能を使って練習したりできるため、当時よりも遊びやすく感じられる部分もあります。短時間で一気にクリアできるようになると、何度も繰り返し遊びたくなる中毒性も持っています。

元となった『ブラックドラゴン』と比べると、共通点は一部にとどまり、全体の構造や操作感は大きく異なります。そのため、単純な移植というよりは、別のゲームとして考えた方が理解しやすい作品です。結果として、『ソンソン2』はシリーズの中でも異色の存在となり、知名度は高くありませんが、独自の魅力を持つ一本として評価されています。

まとめ

まとめ
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ソンソンシリーズは、同じ名前を持ちながらも、作品ごとにまったく異なる個性を持っています。初代『ソンソン』は、シンプルな操作と協力プレイを特徴とするシューティングゲームで、カプコン初期の意欲と工夫が詰まった作品でした。一方、『ソンソン2』は、探索要素と高い難易度を備えたアクションゲームとして、前作とは違う方向性を打ち出しています。

どちらの作品も、当時のゲーム文化や開発事情を知る手がかりとなる存在であり、レトロゲームとして今遊んでも新たな発見があります。シリーズを通して見ることで、カプコンというメーカーの成長や挑戦の歴史も感じ取ることができるでしょう。

ソンソンシリーズの一覧

ゲーム一覧|ソンソン|レトロゲームから最新ゲームまで検索できるゲームカタログのピコピコ大百科
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